アニメ「鉄子の旅」

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「鉄子の旅」だけじゃない、鉄道に関する漫画とは?

アニメ「鉄子の旅」は鉄道に興味がなかった女性が、テツに興味を持ちはじめて鉄道の醍醐味を知るという作品でしたが、ここでは鉄道に関する作品を集めてみました。
鉄道と女の子という作品を初め、鉄道を影で支える者達を描いた作品や、鉄道を面白く擬人化した作品まで、鉄道と人とを描いた作品をご紹介しています。

純愛ステーション

田中慧による漫画作品になります。
この作品はLaLaスペシャルで2009年に掲載された後、LaLaDXに2009年11月号より掲載されました。
主人公は姫野舞17才の高校3年生です。車掌だった父の影響を受けていわゆる鉄ヲタとして育ちましたが、学校内では男子生徒から一目置かれるような美人でした。
その趣味がゆえに周囲が引いてしまい、美貌も相まって少し近寄りがたい雰囲気も持ち合わせています。
舞は自宅の最寄り駅である星河駅でそこの駅員である男性・國見晴と出会いますが、自分が制服フェティシズムの持ち主である事からも國見に対して今まで見てきた駅員の中でダントツに制服が似合うと迫ります。
鉄ヲタの舞と制服がとても似合う國見の付かず離れずのキュンキュンする関係に、少女と鉄道という組み合わせが特徴の恋愛漫画となっています。
鉄道と女性を描いた漫画はこれまでにも色々とありましたが、鉄道と少女漫画というのは初めての作品であると強調されている事からも、異色の作品となっています。

鉄娘な3姉妹

松山せいじによる漫画作品です。
月刊サンデージェネックスにて2008年10月号に読み切りとして掲載され、2009年1月よりレギュラー連載となりました。
主人公姉妹の父・福音寺国鐵は日本中の路線や駅を全て乗るという完乗を果たし、その体験を元にして100冊にもおよぶ書籍を出版するなど知る人ぞ知る伝説の人物でした。
鉄道ファンからは目指すべき目標として到達点として、なかば崇められるほどの存在になっていました。
そんな国鐵ですが鉄道と同じくらい愛していたのが妻と娘たちです。しかしそんな中で最愛の妻が夭折してしまった事で大きな悲しみを覚えた国鐵は、大切な娘達を各地方にいる親戚の家へ預けた後で鉄道界から全く姿を消してしまったのです。
それから10年の年月が流れた頃、娘達3人は再び集まり、家族の絆を取り戻し父を探すべく、日本全路線のべ2000キロを巡るという壮大な旅へと一歩を踏み出していくのです。
鉄道ファンだけでなくても楽しめるおすすめ漫画になっています。

鉄の警察

高橋のぼる原作で黒江ゆき作画による漫画作品です。
小説登校サイト月間!スピリッツにより2018年6月より連載開始、2018年11月に小学館より刊行されている作品です。
鉄道では日々様々な事件が起こっています。主人公の青空鉄軌は埼玉県警鉄道警察隊に所属する第一係巡査として本部に所属しています。
そこで鉄軌は、蘭々つばめをはじめとする仲間達とともに、日常の中に潜む悪に対して目を光らせています。
スリに痴漢、果ては暴動事件からテロまで、鉄道という場所で乗客がさらされる様々な事件が起こります。そんな中でパトロールを行い警察官だとバレる事なく乗客の平和を守っているのがこの鉄道警察隊なのです。
新人隊員として奮闘していく青空鉄軌が悩み戦いながら同僚や先輩達の中で揉まれて成長していく姿を描いています。
鉄の正義、それを貫かんと毎日奮闘する鉄道警察の姿は、普段は見る事もなく目立たない存在ながらも、市民を守ってくれているのだという事を学べる作品となっています。

カレチ

池田邦彦による漫画作品です。
モーニング2009年14号から2013年31号にかけて不定期に連載されていた作品です。
カレチとは国鉄時代の鉄道電報用略語で旅客列車の車掌を指し、“りょかくれっしゃちょう”という言葉からカレチを取りこう呼ばれています。
連載当初の舞台は昭和40年後半頃、乗客のために一生懸命仕事をしすぎる国鉄の新米カレチである荻野憲二が主人公です。
乗客の事を第一に考える荻野は、時には規則に反した行動を懲罰覚悟で行うような、乗客のためとはいえ少し情熱がすぎる部分がありました。そんな彼も、しだいにベテランとなっていく事で落ち着いてゆき規則を遵守した接客を行うようになります。
懐かしき昭和という時代を背景にして、物語の中でも時代は進み、新米カレチであった荻野の成長とともに国鉄の斜陽化、そこから終盤に向けては国鉄の分割民営化と物語が進みます
そして最後、昭和62年の国鉄民営化とともにこの漫画も終焉となります。
今は懐かしい昭和の時代の鉄道は、若い人には新しく感じ、分かる世代の人には懐かしく思われます。こうして様々な年代の人が読める漫画となっています。
今の時代と見比べる事ができるのも、この漫画の楽しみの一つとなります。

青春鉄道

青春(あおはる)による漫画作品です。
鉄道を擬人化しているという異色な作品で、作中ではそれぞれの路線が人として描かれてキャラ付けがされています。
2006年3月の東武鉄道ダイヤ改正に伴い同人作品を発表し、以後メディアファクトリーより単行本化された人気作です。様々な連載を経て2018年現在で、作品内に登場した路線(キャラ)は124路線です。
たとえば、東海道新幹線は、年間1兆円を稼ぐ日本一の高収益路線で、稼ぐがゆえに金には細かくてリニアに野心を燃やしているとして描かれています。
新幹線だけでなく、在来線も擬人化されているなかで特徴的なのは、東武東上線と西武池袋線です。ふたりは仲が悪くライバル同士として描かれており、知っている者からすると思わず笑ってしまいます。
それぞれが個々に持つ特色を個性として描く事で、より鉄道が身近に感じられ、性別を問う事なく楽しめる漫画作品となっています。
自分が乗った事のある鉄道を見つける楽しみもある作品になっています。

鉄道少女漫画

中村明日美子による漫画作品です。
車内や駅構内など様々な鉄道に関する場所を舞台に、次々と鉄道物語が展開していく作品です。
5本の作品を中心にwebで発表された1編と描き下ろしの10Pを含めた作品集として出版されました。
漫画版の阪急電車(映画)という呼び声も高く、鉄道を舞台背景にして繰り広げられていきます。男女模様や、1人1人の人間模様が描かれており、電車ですれ違うだけの人にも沢山の物語があるのだという当たり前の事を、今一度改めて教えてくれる作品となっています。
甘酸っぱい場面、切なくて悲しい場面、様々な人の心情を映し出したストーリーは、少女漫画と言ってしまうのはもったいない気さえする作風となっています。
人の物語を見る事でふっと言葉にできない思いを感じ、何度読み返しても楽しめ映画を見るにも似た気持ちを抱かせる作品です。
最後に最初がリンクするという構成の妙もぜひ読んでいただきたい漫画です。